essay

医師になるきっかけと耳鼻咽喉科を選んだ理由

青山学院高等部3年生の時、推薦で青山学院大学の経済学部へ進学が決まっていました。
ところが、とある夏の日に『君はそれでいいのか?』と問いかける声が突然聞こえてきたのです。
『そのままの毎日で、自分へのチャレンジもせずなんとなく過ごしていって、君は本当にそれでいいのかい?』と。こんなことあまり今まで人には話して来ませんでしたけれど。変なこと言う奴だと思われるでしょうからね・・・。本当に不思議な瞬間でした。
でもその時、私はこの声と素直に向き合い人生の方向を180度転換する決意をしました。文系から理系へそれも医学部へ。そして医師になりたいと。
そもそも人から喜んでもらえる、感謝されるような仕事がしたいと以前から漠然と考えてはいました。そのような職種はたくさんあると思いますが、医師への道に進むことを決心したのは、今は亡き母が看護師で、子どもの頃から医療に対する興味や憧れがあったことも関係していると思います。
耳鼻咽喉科を選択した理由は、患者さんを初診時からその診断および治療、そして必要であれば手術をし、術後のフォローもしていけるという総合的に対応できる診療科であるからにつきます。他には整形外科、眼科、産婦人科などもそういった科ですから、もちろん考えましたね。でも耳鼻咽喉科はその中でも特に感覚器を取り扱うという大変細かな技術を要する繊細な科です。そこに魅かれた部分もあります。
これには当時鉄鋼会社の技術者だった今は亡き父の影響が大いにあります。父は剛性や可塑性、防錆性、耐熱性等々の特性を持った特殊鋼と言う製品の知識と技術を学び、それを生かした仕事をしており、「どんな分野でもいいから、手に技術を持て」とよく話してくれました。
父の言葉から自らの仕事にプライドを持ち、日々充実した仕事をしているという『親父の背中』が伝わりました。開業してからも手術を自分で行うことにこだわっているのは、この父の言葉が胸にあるからです。

人生をより楽しむために

私はおいしいものの食べ歩きや、お酒を飲むことが大好きです。四季折々を感じさせる料理人の匠の腕前には感謝と尊敬の念をもって、そのお料理をおいしく頂いています。『頂きます』とはその食材のお命を頂戴することです。感謝して頂かなくては失礼ですよね。でも時々調子に乗って食べ過ぎてしまうことがあります。そんなことが日々続いたりすると・・・そうです。肥満が待っています。
実は一時期太ってしまったことがありました。医師として、例えば睡眠時無呼吸症候群の診療では、肥満が症状と深く関連しているため「痩せましょう」と患者さんに言わなくてはなりません。でも、もし太っている医師にそんなことを言われたとしたら、患者さんにとっては説得力ゼロですよね。

危機感を持った私は、何かスポーツを始めようと考えました。でもジムに行くには決まった時間が取れない。費用もかかる。かといってランニングはアスファルトの路面で行うと膝に負荷がかかり、実は体に良くないと『駆け込みドクター』で言っていたし…。そこで思いついたのがウオーキング!気が向いたときに気が向いた時間だけやる。但し週3回以上一回につき15分以上と決めて。当初は毎日15分、速足で歩きました。数ヶ月ですぐに効果が現れ、みるみるダイエットに成功!
無事理想体重となった今はこれをキープするために大体週3回以上一回約1時間(長くなっている!)程度は続けています。
ウォーキングのいいところは、四季の変化がよくわかることです。春は木々が芽吹いていき、日に日に暖かくなります。夏は地獄のような暑さゆえ熱中症で倒れるんじゃないかと実感させられます。秋には美しい月夜を楽しみ、冬はかじかんだ手を白い息で暖めながら。最近ではウォーキングを続けやすくしてくれるアプリもいろいろ見つけました(いわゆるランニング系のアプリをウオーキングに応用して使用しています)。
患者さんから『先生引き締まっているけどどんなふうにダイエットしているの?』と聞かれることも多いため、ウォーキングの魅力を伝えることで、「楽しみながらダイエットに頑張る=楽ばるダイエット」を勧めています。
元来スポーツ大好き少年で、小学校低学年時は野球をし、6年から中学卒業まではサッカー部に所属していました。医学部生時代にはヨット部に所属しキャプテンも務めさせていただきました。
そして今は合気道とゴルフにはまっています。

なぜ合気道?(武道の勧め)

大学時代にアメリカに行く機会がありました。アトランタ、フロリダとホームステイしながらメデイカルセンターの研修(見学?)をしました。そこで知り合ったアメリカ人からある時こんなことを言われました。『君は日本から来たんだろ?それなら何か日本の伝統的なものを見せてくれないか?』
一瞬どうしようかと思って・・・苦し紛れに折紙で鶴を折って渡すことくらいしかできない自分に悔しい思いをしました。それをきっかけにずっと何か日本人ならではのことを学ぼうと思っていました。
単純かもしれませんが、それってまずは何といっても武道ですよね。日々の忙しさでそんなエピソードを忘れかけていた時、ふと次女が『パパ、私これやってみたいから一緒に行こう?』と言って渡されたのがなんと≪親子で学ぶ合気道教室。早稲田キッズクラブ≫。これはもう行くしかない。早速申し込んで行ってみたら、あまりの面白さに父親の私がはまってしましました。
合気道では、まず座礼を教えて頂きました。これは正座や挨拶の仕方を正しく学ぶものです。
皆さん知ってましたか?おそらくほとんどの方が日本人としての正しい挨拶の仕方を知らないと思います。さらに正しい受け身法(様々な方法があります)、手刀、運足、そして基礎となる17本の型など多岐にわたり学び、結果平成27年に黒帯を取得しました(5年間かかりました)。これであの外国人に「私はブラックベルターだ!」と言えます!。残念ながら昨年肩と肘のケガをし今は休会中ですが。
合気道は座礼に始まり座礼に終わります。その所作すべてには武士道に根差した深い理由があります。日本の伝統には素晴らしいものがたくさんありますし、それを習得することこそが日本人としての誇りを実感できるものであることに間違いはないでしょう。もし機会がありましたら皆さんも是非体験してみてください。

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