アレルギー性鼻炎と花粉症

重症花粉症患者さんへの新しい治療法


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当院では注射で治す最新の花粉症治療(ゾレア注)を導入しております。
適応患者さんは限られますので、ご希望の方、ご興味のある方は受付までお問い合わせください。

年々増加し、低年齢化し続けている花粉症

日本では、花粉症を含むアレルギー性疾患を持つ方が急激に増加しています。その中でも花粉症はすでに国民病と言っていいほどになっています。
スギ花粉が原因となっている花粉症だけに限っても、全国で約7人に1人、都市部では約3人に1人がかかっているとされています。そして、花粉症の低年齢化はこの10年でかなり進んできています。3歳児であっても花粉症の方がいる現実です。

原因となる花粉にはスギ以外にもヒノキ、カモガヤ、ブタクサ等々多種にわたりますが、症状の発現には地球温暖化や排気ガス、住宅問題、食生活の欧米化、ストレスフルな日々の社会生活などの因子が複雑に絡み合っています。

アレルギー性鼻炎と花粉症

アレルギー性鼻炎とは、花粉、ホコリ(ハウスダスト)、ダニ、食べものなど何らかの物質によって、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりといったアレルギー症状をきたす疾患の総称です。原因になっている物質(抗原)をアレルゲンと呼びます。
花粉症は、スギやヒノキをはじめとする植物の花粉がアレルゲンになっている場合を言います。
ホコリやダニアレルギーで鼻症状を有する方は、通年性アレルギー性鼻炎と言います。

発症のしくみ

害のあるものが侵入してきた時、健康な人であれば体内に抗体を作って体を守ります。これは、自然に備えている生物の自己防衛メカニズムです。

アレルギー性疾患は、体に何も害がない花粉やほこりといった異物が侵入してきた時に、それを害のある異物だと認識してしまうことから起こります。ここではわかりやすいように、花粉で説明しましょう。花粉を害のある異物だとカラダが認識すると、それを撃退するために、体内のBリンパ球がIgE抗体を作ります。

人間の体、特に皮膚や粘膜部には肥満細胞が多く分布しています。いわゆる“肥満”とは全く関係がない細胞です。この肥満細胞は、ヒスタミン、プロスタグランディン、セロトニンなどさまざまな物質を含む丸い形をした細胞です。

花粉を害のあるものと認識して体内のBリンパ球が作ったIgE抗体は、この肥満細胞に付着します。そして、次に起こる花粉の侵入に備えた戦闘態勢を整えます。そこに再び花粉が入ってくるとIgE抗体がその情報をキャッチして肥満細胞に「異物侵入」と知らせます。

すると肥満細胞は、ヒスタミンやロイコトリエンなどの生体内化学伝達物質(ケミカルメディエーター)を放出し、花粉を撃退しようとします。この生体内化学伝達物質が花粉症の症状(くしゃみ、鼻水、鼻づまり)を引き起こしている張本人なのです。

鼻の症状

生体内化学伝達物質による刺激を受けると、鼻にさまざまな症状が現れます。

くしゃみ 鼻の粘膜にある知覚神経への刺激
鼻みず 鼻腺の分泌神経への刺激
鼻づまり 鼻の粘膜がうっ血をきたすことで腫れることによる

目の症状

目のアレルギーはI型(即時型)アレルギー反応によって起こります。症状には、掻痒感(目のかゆみ)、結膜充血、結膜浮腫があります。
白目の部分には粘膜があり、ここにスギ花粉などの抗原が付着すると、結膜上皮下でIgE抗体が産生されます。
このようにして戦闘態勢が整ったところにもう一度抗原が侵入してくると、結膜下の肥満細胞上のIgE抗体にこの抗原が付着し、ヒスタミン、ロイコトリエンなどのケミカルメディエイターが放出され、症状が現れます。

アレルギーと免疫力

花粉症をはじめとするアレルギー性疾患は、抗原に対して免疫力が過剰に働きすぎてしまうことから起こります。

免疫機能には2つの働きがあります。1つは、体内に侵入してくる外敵に対して、その物質を排除しようとする働き。そしてもう1つは、次に同じ異物が入ってきたときに備えて防衛体制を整える働きです。たとえば、ハシカは1度かかると免疫ができて、次にハシカのウイルスが侵入してきたらウイルスを撃退するので、2度目はかかりません。

こうした免疫機能が体に害のある細菌やウイルスだけに反応していれば問題はありません。ところが、花粉やホコリなど、体にとって害がない物質に対しても過剰に働きすぎることがあります。これが花粉症をはじめとするアレルギー性疾患なのです。

アレルゲンとは?

アレルゲンはアレルギー症状を起こす物質のことです。例えばスギ花粉症のアレルゲンはスギ花粉です。ほとんどの方は「花粉症=スギ花粉」だと考えていますが、スギ以外の植物の花粉が原因の花粉症もたくさんあります。

戦後、焼け野原となった場所への政府の植林対策によって、大量のスギが植えられました。
このスギが花粉をつける樹齢に達したため、現代は花粉症患者さんが急増したと言えます。何しろ日本は世界的に見ても有数のスギ大国ですから。とはいえ、花粉症の原因になるものはスギだけとは限りません。
スギより少し花粉飛散時期が遅れるヒノキ、初夏にみられる雑草類のカモガヤ、秋のブタクサ、ヨモギなどがあり、スギ花粉の患者さんの約60%の方がヒノキ花粉にもアレルギーを持っているという報告もあります。

スギ花粉は毎年2月から3月までが飛散のピークです。ヒノキの花粉は3月から5月上旬まで飛散します。スギ花粉のピークが過ぎているのに症状がおさまらない場合、スギだけではなく、ヒノキにもアレルギー反応を起こしている可能性が大きいのです。ほかの植物の花粉が原因の場合には、夏や秋に花粉症の症状が現れることもあります。毎年、同じ時期にアレルギー症状が出るようでしたら、花粉症であることを疑ってみる必要があります。

秋にもスギが飛んでいる?

この10年ほど秋にもスギが狂い咲きしています。地球温暖化の影響と言われています。
毎年11月に北関東へ行きスギ花粉の観察をしていますが、確かに黄色い花粉をくっつけていました。
したがって、スギ花粉症とわかっている方は春と秋に注意しなければなりません。

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